お地蔵様

こんにちは、野上です。
新型コロナウィルス拡大により、最近は「厄除け」してくれるという「アマビエ」が話題になっていますが、お地蔵さまも私たちの心に安らぎを与えてくれる存在ではないでしょうか。

お地蔵様は町の入口や道路の脇、墓地などありとあらゆる所で見かけます。
地蔵はサンスクリット語で「クシティ(大地)・ガルバ(胎内)」と言い、大地から生ずるすべての命を大切にする、インド バラモン教の「地の神」にあたります。

仏教の開祖である釈迦如来が亡くなったあと、弥勒菩薩が現れる56億7000万年の間、人間の守護を任された、と言われています。
また地蔵は如来・菩薩・明王・天 という仏の位の中で、上から2番目の菩薩にあたります。人が生まれ変わる世界は、天道・人道・修羅道・畜生道・餓鬼道・地獄道の六つに分かれ、いずれに生まれ変わるかは、前世の行いによって決まるのです。
墓地の入口などにある六地蔵は、死者が六道のいずれに生まれ変わるにせよ、地獄の閻魔の裁きをうまく回避させて救済する、とされています。地獄を支配する閻魔大王は、実は地蔵菩薩であり、地獄で変化したとも言われています。
 
わが国では江戸時代以降「水子地蔵」「子安地蔵」「身代わり地蔵」「とげ抜き地蔵」など現生での願いを叶えてくれる仏として広く信仰されてきました。
他の菩薩と異なり、立派な厨子に収まっている仏ではなく、身近な僧侶の姿をしているお地蔵さんは菩薩であると同時に、人々の願いを叶える路傍の守り神なのです。